グレープフルーツジュースと薬 一緒に飲めないのはなぜ?

お薬との飲み合わせが悪い飲料として、よくグレープフルーツジュースが言われています。実際、降圧剤やコレステロールを下げる薬などで悪い影響をもたらします。

なぜグレープフルーツジュースがよくないのか、その仕組みをみていきましょう!

目次

グレープフルーツジュースが薬に影響を与える仕組み

グレープフルーツなどの柑橘類には「フラノクマリン類」という成分が多く含まれています。

https://hfnet.nibiohn.go.jp/column/detail825/

その成分が、肝臓や腸で薬の代謝をする酵素「CYP450」のうち、「CYP3A4」の働きに影響を及ぼします。

CYP450とは
シトクロムP450(=cytocrome P450)は、中心にFe(鉄)を含むタンパク質です。薬だけでなく、生体内のさまざまな反応に関わっています。いくつか種類があり、「CYP×××」と表します。

http://www.nara-wu.ac.jp/rigaku/eng/Research/201611.html

そのため、CYP3A4で代謝される薬は、フラノクマリン類でCYP3A4の働きが落ちていると、代謝されず血中濃度が上昇して副作用のリスクが上がることがあります。

グレープフルーツジュースの影響を受ける薬

以下のような薬がグレープフルーツジュースの影響を受けることが知られています。

・降圧剤:カルシウム拮抗薬(例:アゼルニジピン、ニフェジピンなど)
・コレステロール低下薬:スタチン系(例:アトルバスタチン、シンバスタチンなど)
・免疫抑制薬:シクロスポリン、タクロリムス
・抗不整脈薬:アミオダロン
・精神疾患治療薬:トリアゾラム、ブロチゾラムなど

どれくらいの量で影響が出る?

わずか200ml程度のグレープフルーツジュースでも影響が出ることがあります。

しかも効果はジュースを飲んでから数時間だけでなく、3~7日ほど続くことがあると言われています。

また、果物の皮にも多く含まれているため、マーマレードにも注意です。

影響が出ている薬を服用している間は、グレープフルーツジュースや果物本体を摂取しない方がい良いでしょう。

グレープフルーツ以外の他の柑橘系は?

フラノクマリン類の含有量は、柑橘類の種類によっても異なります。

フラノクマリン類を多く含む
・グレープフルーツ
・スウィーティ
・メロゴールド
・パンペイユ
・レッドポメロ
・ダイダイ
・ブンタン
・八朔
・ライム
・甘夏みかん

フラノクマリン類を少量含む
・ポンカン
・伊予柑
・ゆず
・すだち

・かぼす
・金柑
・ネーブルオレンジ
・日向夏

フラノクマリン類を含まない
・温州みかん
・デコポン

温州みかんとデコポンはフラノクマリン類を含まないので、安心して食べれますね!

まとめ

・グレープフルーツジュースに含まれる「フラノクマリン類」が、薬の代謝に影響を及ぼすことがある
降圧剤だけでなく、コレステロール低下薬や精神疾患治療薬などがグレープフルーツジュースに影響を受ける
・接種後3~7日グレープフルーツジュースの影響が続くことがあるので、影響を受ける薬の飲んでいる間は飲まないようほうが良い
温州みかんやデコポンはフラノクマリン類が含まれていないため、安心して食べることができる

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この記事を書いた人

地域の薬局薬剤師。人生のモットーは「人々の快適の手伝いをする」こと。医療系以外にFP3級取得などライフプランニングに興味あり。

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